今回は初の2曲同時レビューで。
まだ6月ながら、もう2024年No.1アルバムは
決定したと思うほどの柴田聡子の新譜。
そんな聴きまくった作品がLPレコードでもリリースされた。
結果、CDの1.1倍良かったんだ。
なんか、より音がダイレクトに伝わってきた。
どこ切り取っても最高なアルバムの中で、特に
好きな8曲目から9曲目の流れを伝えたい。
まずは『Reebok』(8曲目)
クリアなピアノとファンクにハネるギターの中で、柴田聡子は普遍的な情景を歌う。
どこか都会的な様相が伝わってくる。
メロディの丁寧さがとにかく秀逸で、サビでは
キーボードの広がる音がマッチしてくる。
要所でしか主張してこないのが良いんだ。
この流れから『素直-Selfish-』(9曲目)
すごくシンプルなドラムと歌い出し。
そして良い意味での気を抜いたようなルーズさ。
自然にスッと入ってくる曲で心地良い。
そんな事を思っていると、どんどん引き込まれていく。
「あれ?いろんなメロディが出てくるな」
A•Bメロとサビだけじゃなくて、C•D•Eメロくらいあって、基本同じ部分を使わない。
なのに曲の統一感は損なってない。
その全てが儚くて美メロ。
最高に好きな曲構成。
そして見逃せないのが、曲の1:43〜の部分。
一瞬だけピアノで低音部を強調する所がある。
そこにめっちゃセンスを感じた。
単曲でそれぞれ聴いても自信持ってオススメできるけど、出来ればアルバム通してこの2曲を聴いてほしいな。
[LP/Your Favorite Things 収録]
Reebok
素直-Selfish-