日常に寄り添う音楽。
すごく洗練されているんだけど、なんか
温かみと懐かしさを感じるんだ。
このUyama Hirotoの一曲からは、そんな
印象を受ける。
綿密に作り込んでいるのは間違いない。
けど、決して無機質な仕上がりじゃなく
人間っぽさがあるから、スーっと入ってくるんだろうな。
Uyama Hirotoというミュージシャンの
懐を感じるんだ。
チッチッチと、終始裏のリズムを取り続ける。
そこに紡ぐ美メロの応酬ね。
ピアノが主旋律を奏でる後ろで鳴る
ギターの音色がマジで最高なんだ。
何でこんなにも綺麗な音の重ね方が
出来るんだろう?
そして満を持して管楽器が入ってきて
音を完成させる。
それまでメロディーを牽引していた
ピアノが少し下がって引き立て役になる
バランスに鳥肌が立つんだ。
このアレンジこそUyama Hirotoの
真骨頂と言えよう。
そして中盤から後半にかけて、薄っすらと
幻想的な女性の歌声が入ってくる。
歌声というか、声も一つの楽器として
使われているよう。
秋の夜長に一人で聴きたい音楽だ。
[e.p/One Day 収録]