そんな大橋トリオのベストアルバム。
大橋トリオという名前ながら、3人で活動していなく、基本一人で演奏から歌までこなしてるアーティスト。
「人に演奏を頼んでも、自分の頭の中にある音楽は表現できない。だから自分で演奏する」
というスタンス。
とは言え、ドラムは金子ノブアキ(RIZE)だったりするんだけど、やはり肝となるピアノは自分でやっている。
そのベスト盤の中で、一番印象に残っているのは、今回紹介するバラードだ。
題名はズバリ『サクラ』である。
みんなで満開の桜を見て、ワイワイ楽しむ。
みたいな感じではない。
桜を見て、物思いにふける男性の話。
テーマは《春の別れ》である。
その歌詞の世界観は当人ではなく、奥さんが
ライティングしてるみたいだ。
女性が書く、男性像が面白い。
この曲の一番好きな部分は、サビ終わりの
ハミングのメロディーだ。
ここが、ものすごく綺麗なんだな。
このハミングが無くても、曲として十分綺麗で成り立つんだけど、これを持ってくることで曲の完成度が増している。
大橋トリオの落ち着いた美声とも相まって、
曲の世界にトリップできる。
オススメしたい名曲の一つだ。
[AL/スタンダード・ベスト 収録]