「たま」といえば”さよなら人類”がヒットした、イカ天出身の一発屋のコミックバンド。
そのくらいにしか思ってなかった自分。
当時は仕方ないにしても無知だった…
本当は、ものすごいバンドだと気付いたのは30才を超えたあたり。
そんな「たま」の90年リリースの1stALが、今聴くと名盤だった。
フニャっとした声の、知久寿焼。
色気をほんのり少し感じる、柳原幼一郎。
裸の大将ヨロシクなビジュアル、石川浩司。
グルーヴィーなベーシスト、滝本晃司。
すごく誇張して言えば、和製ビートルズともとれる4人の天才。
断言できるのは、
「裏付けされた才能と技術がないと、コミックバンドなんて出来ない」
サザンオールスターズだって、デビュー当時は色モノ扱いだったみたいだし。
このアルバムでは基本的に作曲した人がメインボーカルを務めていて、紅白にも出場した有名な”さよなら人類”は作曲者の柳原幼一郎の声だ。
紹介するこの曲も、柳原幼一郎が作曲とボーカルを担当していて、アルバム内で一番陽気なカントリー調になっている。
知久はマンドリン、柳原はアコギで裏打ちのリズムを鳴らし、軽快に歌っている。
このマンドリンとアコギのバランスが本当に秀逸なんだな。
寡黙なベース、フザけた石川の合いの手もピッタリだ。
歌詞もCDだと後半急に下ネタっぽくなる。
爽やかさでわからないくらいに。
ライブじゃ自主規制してるね。
以前、バンド組んでた先輩とギターデュオやってた時に、二人でこの曲を演っていた。曲調も相まって、それが本当に楽しかった思い出の曲。また「オゾンのダンス‼︎」って言いたい!
[AL/さんだる 収録]