今年リリースされたKing Gnuのアルバムで
ものすごく気になった曲があった。
アウトロ的な曲を除けば、アルバム最後を
飾るバラードで、正直一回目に通して聴いた時は、それほど印象に残らなかった。
ただ、二回目から良い意味での違和感あった。
「あれ?今の曲なんか凄くね⁇」
そして聴き込んでいく内に確信になった。
「これはヤバいな…」
重厚感のある楽曲で、これがリード曲で
何か映画の主題歌にそのまま持って行けそうに思えた。
そして最近になりMVがあることを知った。
そのMVこそ、正に映画そのものだった。
とにかく一見の価値があるストーリーだ。
曲の話をすると、叙情的な歌で入口がピアノ
と井口理の寂しげなボーカルで始まる。
そこから叫びにも似たサビにドキッとする。
ただ、そこがすごく綺麗なんだな。
"あなたを守る"という意味で、サビの最後に
「僕が傷口になるよ」と締める。
作詞/作曲の常田大希は非凡の才があるね。
演奏面ではドラムのスネア音に着目した。
空間系というか、密室で叩いたような音で
この曲の雰囲気作りに一役買っている。
ロック寄りの乾いた音だと、こうはならない。
そして間奏で思いっきりストリングスで
メロディーをなぞる部分で重厚感をさらに
増幅させている。
本当に一切の無駄のない名曲。
[AL/Sympa 収録]