今月もやるよ『愛すべきカバー曲Week』
大好きなカバー曲をただ語る一週間。
この曲は美輪明宏が本名の丸山明宏名義で
1966年に発表した曲。
自分としては昭和を代表する"裏"名曲だと
捉えている。
何故"裏"なのか??
それは民放各局で長年封印されていたからだ。
建設業を揶揄する『土方』『ヨイトマケ』という言葉が、放送禁止用語と指定されてから、日の目を見なくなった曲。
この曲は、学校で「土方の息子」とバカにされ、イジメられて泣いて逃げ帰った主人公が、汗を流して男に混じり土方で働く母を見て、泣くのを忘れ学校へ戻っていく。勉強するよと言いながら。
そして母への感謝を忘れずに、立派なエンジニアとして大成するという話。
歌詞というより、一つの物語である。
これをフル尺で美輪明宏が紅白で歌った時は、
時が止まったかのような錯覚さえあった。
それを桑田佳祐がカバーしているんだけど、
音源だけ、聴いても原曲にものすごく敬意を感じるんだな。
桑田佳祐自身も、この歌の世界観に陶酔する一人なんだろう。
とにかく歌が一番強調されるように、演奏はオルガンがメインで、至ってシンプルな構成となっている。
上記の2012年紅白歌合戦を経て、昭和の
大名曲と堂々と言えるようになったと思う。
刺さる人には、大きく突き刺さる一曲。
[AL/TOP OF THE POPS 収録]
原曲 -美輪明宏-
桑田佳祐 ver.