自己満的音楽生活ノススメ

「今日の一曲」と題しまして、自分の好きな曲を勝手にレビューします。あまり批評はせず、好きなトコだけ語ります。

Whistle For The Choir/The Fratellis


前日に引き続きフラテリスの1st ALから。

だって好きなアルバムなんだもの。

「Creepin Up The Backstairs」をレビューした時にも書いたが、このバンドの特徴として
「新しさ」と「古めかしさ」が上手く融合したロックバンドだということ。

それに加えるとしたら、バンドとしてカッコいい部分と、良い意味で遊び心を兼ね備えているという点だ。
その塩梅が丁度いいんだな。

パンクバンドのアルバムなら、バラードなんていらないかもしれないけど、ロックバンドとなると、やはり落ち着いた曲にこそバンドとしての懐が見えると思う。

このアルバム全体が好きだから、一番を選ぶのは困難だけど、一番思い出深いのは、今回紹介する曲だろう。

アコギをメインにしたバラードだ。

このバンドの情緒的な部分を一手に担う名曲。

アコギと歌だけで入るから、よりJon Fratelliの声を堪能できる。

曲が良いからアコギ一本でも十分成立しそうだけど、そこはやはりバンドということで、途中からしっかりバンドサウンドになっていく。

なんと言っても圧巻なのは、間奏からマンドリンを入れて音にアクセントを付けている所だ。

そのまま音に厚みを持たせて、最後のサビ
まで持っていく。

最初から比べて「こんな曲だったっけ?」
と錯覚させてくれる。

前述で思い出深いと言ったのは、この曲が好きすぎて、一人でこっそり弾き語りの練習したことがあった。

なんかこんな曲歌えたらカッコいいだろなと思って。

もちろん誰にも披露してないし、自分だけの勝手な自己満足ネ。

[AL/Costello Music 収録]

Creepin Up The Backstairs/The Fratellis


『1stアルバムこそ、名盤が多い』

これをまさに体現したザ・フラテリス。

iPodのCM曲として、世界的に使われた
「Flathead(気取りやフラッツ)」で初めて知ったんだけど、この1st聴いた時は本当にロックって最高だと思った。

スコットランド/グラスゴー出身の3ピース
バンドで、2005年に結成。

このバンドの良い所は「古めかしさ」と
「新しさ」が共存しているという所だ。

そして、ボーカルJon Fratelliのしゃがれ声だ。

この声に魅了させてしまう。

今回紹介する曲はアルバム内で8曲目なんだけど、この変則的なドラムから入るイントロに耳が止まった。

そこからのギターリフが本当にカッコよくて、これは凄い曲だと思った矢先、そのギターリフから、もう一段階今度はクリーンなギターを入れてくる。
ギターだけでこの展開⁈
歌い出しまでで、もう満腹感あった。

そして間奏から一転して歌い方も変えて、演奏もよりパンキッシュになっていく。

このアレンジセンスは本物だ!!

このデビューCDが全英チャートを賑わしたのも納得できる。

当時我慢出来ず初来日ライブに行ったけど、
全身使って叩くMince Fratelliのドラミングが、衝撃だった。

もしこのCD買うなら絶対国内盤がオススメ。
ボーナストラック「Dirty Barry Stole The Bluebird」はパンクキッズ感涙モンだから。

[AL/Costello Music 収録]

PAINT IT, BLACK/THE ROLLING STONES


以前フジテレビで「カラマーゾフの兄弟」のドラマをやっていて、主演の市原隼人斎藤工林遣都3人の父親役(クズ)やった俳優さんの怪演がものすごく印象に残った。

それが初めて見た吉田鋼太郎の演技だった。

それと同時に、ローリングストーンズのエンディング曲もドラマの雰囲気にバッチリはまっていた。

それが今回紹介する邦題『黒く塗れ!』だ。

どこでそうなったかはわからないが、自分の中でローリングストーンズというバンドの有名な曲でピンとくるのは正直無くて、なんか年代上な人が好むロックって勝手な位置付けしていた。

ベロのロゴもカッコいいとは思わなかったし。

けど、この曲は素直にカッコいいなと思った。
そこには自分好みの雰囲気があった。

その要因は「シタール」という弦楽器にある。

調べたら、北インド発祥の民族楽器で19弦もあるらしい。

この独特な楽器が、随所に用いられていて、妖しい雰囲気を出してくれている。

ミック・ジャガーのボーカルも、暗い所は低音で、突き抜けるシャウトは高音で、正にロックミュージシャンな歌い方だ。

最後のフリースタイルなシャウトが、本当にカッコいい!!

歌詞はどうやら、ベトナム戦争を題材にしているらしい。

今度ベストアルバムでも聴いてみようと思う。

[e.p/PAINT IT, BLACK 収録]

SCREW THE PLAN/HALFBY


海外でも絶対ウケると思うHALFBY

高橋孝博のソロプロジェクトとしてスタートしたのがHALFBYだ。

ゴキゲンな曲が多く、いたるところでサンプリングセンスが光っている。

バラエティー番組でも、たまにHALFBYの曲が使われていて、その度に「おっ‼︎」って思う。

どれもキャッチーだから、きっと使いやすいんだろうなと思う。

10年くらい前のメジャー1stシングル曲。

同曲のMix ver.(CDにも収録)が、当時UNIQLOがニューヨークに旗艦店をオープンさせた時のBGMに使われていて、それでHALFBYを知ったクチ。

こんな楽しいがニューヨークで流れたのか!

(そのBGMを網羅したコンピCDもすごく良いので、いつかレビューしたい)

2MCに客演として、北アイルランドのヒップホップ・ユニット「OLYMPIC LIFTS」を迎えた今作。

お得意のブレイクビーツに、いろんな音をサンプリングして重ねている。

文句なしのパーティーチューンだ!!

これ楽しくない人いないよ〜〜

2MCが連呼する「中曽根ティーチャー」
(実際そう聞こえる)
は、HALFBYファンの中ではテッパンだ笑))

MVも、目を引くセンスしてて面白い!!

陽気な変質者の、頭皮の秘密。。

この曲も入ってる1stALはマジで名盤だから、買うならそっちがオススメ。

それ一枚でドライブが楽しくなること
間違いないなし!!

[Sg/SCREW THE PLAN 収録]

DEMO、恋はサーカス/チャットモンチー


音楽雑誌「Rockin'on JAPAN」を愛読してた2005年に、同誌がデビュー前のあるバンドを猛プッシュしていた。

"GO!GO!7188のようなサウンドに、ジュディマリYUKIを彷彿とさせるボーカル"
みたいな触れ込みだったと思う。

それが、先日2018年をもって解散を発表した
チャットモンチーだった。

そしてJAPANを信じて、6曲入りデビューミニアルバムをフラゲして買った。

当時、地元のタワーレコードではチャットモンチーの棚はなく、「ち」の名前の棚にひっそり一枚置いてあるだけだったのを覚えている。

今回は、思い出深いそのCDからの一曲。

一曲目「ハナノユメ」を聴いた時に、これは買って正解だったと確信したが、リード曲っぽいこの曲だけが良いパターンもある。

そして二曲目が今回紹介する曲だ。

抑えめでスタートするから、ハナノユメのアッパーな感じから、次にバラード来たかと思いきや、急に歪んだギターが入ってきてギアが入る。

そのギターのストロークに迷いがなく、自信を伺えた。

初めてのCD聴くときは途中でリピートしないけど、この時はもう一回聴いた。

なんか普通の曲じゃないぞコレ…

転調してからのAメロが最初と違う。
そこからのCメロにBメロの歌詞を引用している。

サビを一箇所にまとめている。

そして、アウトロが潔い。

このミニアルバムに捨て曲なんて無いけど、
やはり一番この曲が印象に残った。

チャットモンチー橋本絵莉子と、同時期に出てきたレミオロメン藤巻亮太の作曲センスは天性のものがあると思っていた。

ドラム高橋久美子が抜けて紆余曲折あったけど、チャットモンチー解散しても個々で音楽は辞めないだろから、今後を楽しみにしていたい。

今回のCDの歌詞カードを改めて見ていて、一枚の写真にグッと来た。

ここから「シャングリラ」のスマッシュヒットを経て、ガールズバンドとしてスターダムをかけ上がって行ったんだなぁ。
なんかすごく感慨深いな。

[mini AL/chatmonchy has come 収録]

Perfect/Fairground Attraction


フェアグラウンド・アトラクションのパーフェクトを知ったのは、BONNIE PINKのカバーからだった。

それが凄く好きで、原曲を聴きたくて速攻で
調べて辿り着いた。

スコットランドで結成された4人組バンド。
活動期間が1987〜1990年と短く、スタジオアルバムはこれ一枚しかリリースしていない。

しかし、これをフェイバリット・アルバム
として挙げる人は多い。

実際に、このアルバムは全英No.1を獲得している。

その代表曲が、今回紹介する『Perfect』だ。

とにかく、エディ・リーダーの透明感のある声がたまらない。

このサビの部分、
♪ It's got to be perfect.

このbeを繰り返す部分が本当に楽しそうなんだな。

このアレンジに多幸感が詰まっている。

他はノスタルジックな曲が多い中、この曲はPOPな仕上がりになっている。

これがデビューシングルで、単曲としても
全英No.1を獲得した。

当時のライブでは意図的に最後に歌うことが多かったみたい。

『Perfect』だけのバンドと揶揄されがちだけど、このアルバムは全体的に評価されていいと思う。

と同時に、パリの夜景写真を専門としたエリオット・アーウィットという写真家のジャケット写真も素晴らしい一枚。

2017年に出たリマスター版がオススメ。

[AL/The first of a million kisses 収録]

コロロコリー/HUSKING BEE


自分が高校時代、周りはHi-STANDARD一色だった。
天邪鬼気質だった自分はハイスタは聴かず嫌いで、ハスキングビーばかり聴いていた。

今はハイスタを敬愛してるけど。

当時は疾走感ある3ピースのメロコアバンドとして、ハイスタからの流れを踏襲してるように思えたけど、平林一哉(Gt&Vo)の加入によって、変貌を遂げたと思う。

成功してるバンドに、入れ替わりではなく、新メンバーが加入するってのは稀だと思う。

結果それがすごくバンドの幅を広げた。

平林加入後にリリースされたシングル。
4曲の内、2曲が日本語詞でまず驚いた。
この頃から、徐々に日本語詞へシフトしてく。

そしてギターが二本になったことで、音の表現がより豊富になった。

ギターが二人いるバンド内で、どちらも
レスポール使っているのも珍しい。

とにかく平林加入は成功だと思った。

この、秋をテーマにした『コロロコリー』という曲名がツボ。

純文学的な歌詞には、言葉遊びがふんだんに盛り込まれている。
メインボーカルの磯部正文の頭ん中はどうなってんだろ??

でも何より好きなのはメロディーだ。

A/Bメロはあるけど、決まったサビが無い。

単体でサビとなれる珠玉の泣きメロが、これでもかと押し寄せてくる。

もう終わったかなと思ったあたりで、次の
メロディーが乗っかってくる。

曲が終わるのが本当に惜しいと思えた。

秋の夜長に、歌詞カード見ながら、ゆっくり聴くのをオススメしたい。
(もう秋終わったケド…)

[AL/AUTUMNAL TINTS 収録]