自己満的音楽生活ノススメ

「今日の一曲」と題しまして、自分の好きな曲を勝手にレビューします。あまり批評はせず、好きなトコだけ語ります。

©️Everybody Wants To Be Famous/Erina149


前にレビューした、トリミング/イルリメ - 自己満的音楽生活ノススメ
動画を貼り付けるためにYouTubeで検索したら、関連する動画にそのトリミングを弾き語りしている女性がいた。

「マイナーな曲なのに、カバーするんだ」
と興味本位で見たら、ものすごく好きな声質を持った女の子だった。
それがErina149という、デビューすらしてない歌手だった。

主にYouTubeで動画をあげて、ネットで自主制作CDを販売してるらしい。

そのYouTube見たら、10代からやっていて、
メジャーなやつからマイナーな曲まで幅広い。

そして見つけたSuperorganismカバー

世界中にその名前を知らしめた一曲だ。
んで、自分も大好きな一曲。

サイケ調ではありながら、しっかりとした
ポップセンスがあるから聴く側を選ばない。
その日本人ボーカルOronoは、Erina149より
年下の17才(当時) 才能どーなってるん?

この歌特有の、抑揚という表現以上に、
高低差を激しい曲でも、しっかりErina149は自分流に解釈して歌っている。

特に、一番低い声にするトコが良いね。

口コミで広がってほしい歌手だ。
これからもナイスな選曲に期待!!

[音源販売なし]
原曲 -Superorganism-

Erina149 ver.

©️Brand New Cadillac/Ken Yokoyama


ギターを務めるHi-STANDARD活動休止中の
2004〜2018年までソロ名義でリリースした
Kenさんの音源数は、ハイスタのそれを
上回っている。

その活動期間の中で、オムニバスに提供した曲や未発表曲、そして新曲5曲を追加したアルバムをすごく楽しみにしていた。
個人的に、憧れの武道館ライブを果たした時
披露された『Dead At Budokan』の音源化
が嬉しかった。

そんな中で異色を放つ一曲がコレだ。

KEN BANDで初めてゲストボーカルを
迎えた一曲。それがチバユウスケだ。

thee michelle gun elephantとして、
ロックンロール道を邁進したチバユウスケ

Hi-STANDARDとして日本のパンクの
礎を築いた横山健サン。

実は同じロックバンドでも、パンク勢と
ロックンロール勢が対バンする事ってあんまり無い。
主義・趣向は別モノだからだ。

しかしKenサンはチバユウスケのバンド
The Birthdayと何度も共演を重ね、今回の曲へと至った。

元としたのはTHE CLASHが79年に発表したものだけど、本当の原曲はVince Taylorだ。
けどTHE CLASHの方が有名だ。

KEN BANDでは珍しい3コードのロカビリー
テイストなんだけど、とにかくカッコいい。

ギターのメインがグレッチになった恩恵か。
やっぱギターに特化した時のKenサンは、最高にカッコいいギタリストになる‼︎

それと圧巻はチバユウスケのボーカルだ。
なんかものすごくダーティーなんだ。

あえてそうしてるのか、声質変わったのか
定かじゃないけど、本当シブい。

そして横浜でのゲリラライブもカッコいい。
そのままMVしている。

[AL/SONGS OF THE LIVING DEAD 収録]
THE CLASH ver.

Ken Yokoyama ver.

©️Don’t Let Me Down/UNLIMITS


みんなが知ってるような超ド定番‼︎みたいな
曲ってカバーしずらい。
(権利の問題も高い壁なのかもしれないけど)

よって、自分が知るカバー曲ってのは、
実は原曲知らなかったってのが殆どだ。
バーで好きになって、原曲も掘り下げる。
んで原曲も好きになる、みたいな。

今回紹介するUNLIMITSの曲もそう。
ただ、このアルバム通して聴いた時に、
これは誰かのカバー曲かな?ってのは感じた。
それは単純なメロディーで判断した話だけで、
曲の雰囲気はモロにUNLIMITSだ。

原曲はJITTERIN'JINNだ。
Whiteberryバーでヒットした『夏祭り』
の原曲もJITTERIN'JINNで有名。

少しチープな感じ漂うギターに、しっかりと
丁寧に歌うボーカル。
ロックバンドながら、そこは徹底してる。
ギターのカッティングが印象的な曲。

そこに哀愁を盛り込んで、自分達テイストに
したのがUNLIMITSだ。

あえてギターカッティングを踏襲しないで、
ツインボーカルがより活きるアレンジにしている。

ただ、要所に原曲を匂わすフレーズを
差し込んでいるあたりに原曲愛を感じた。

[AL/アメジスト 収録]
原曲 - JITTERIN'JINN-

UNLIMITS ver.

©️あなたに会えてよかった/Salyu


個人的にカバー曲やるアーティストって、
「原曲超えてやる‼︎」とかは考えてやったいないものだと思ってる。
そこにリスペクトさえあれば。

原曲と比べてどうとかは、聞く側の好きなように解釈すりゃいいだけで。

その前提を踏まえて、このSalyuが歌う
『あなたに会えてよかった』は、原曲をゆうに超えてしまっていると思う。

一言で言えば、もうこれはSalyuの曲だ。

NHK BSでやってる『The Covers』で
見た時、鳥肌立ちまくった。

この曲は1991年に小泉今日子が発表した
代名詞的一曲で、ミリオンセラー(100万枚)
売り上げた。
"アイドル"から脱却し、いちアーティストとしての自信が伺えるね。

調べて知ったのは、作詞は当人で作曲が小林武史だったんだね。
この頃から既にイイ仕事してたんだ。

歌詞は小泉今日子の実体験を元にしてるって
話もあるらしい。

『The Covers』では小林武史のピアノ伴奏と
Salyuだけのシンプルなスタイル。

やっぱこの人の声は天性のモノがある。
低音はハスキーに、高音はより伸びやかに。

そこにプラスして、しっかり感情が込められている。
それこそがSalyuの曲だと表現した所以だ。

音源化されてないから、いつかSalyu
バー曲集でもリリースされないかな〜

原曲 -小泉今日子-

Salyu ver.

©️Can't remember/ストレイテナー


なんか久しぶりな感じだけどやるよ!
《愛すべきカバー曲Week》
商業的じゃなく、リスペクト溢れるカバー
どんどん紹介したいって企画。

先月リリースされたthe band apart結成
20周年記念トリビュートアルバムから。

つか20年になるんだな〜〜感慨深いわ。
自分がこのバンドを知ったのは17年前になる。

日本語詞が増えていって、だんだん疎遠にはなってきたけど、今も昔も『唯一無二』なバンドってのは変わってないんじゃないかな。

そのバンドアパートの楽曲で特に好きな
『Can't remember』なんだけど、これまだ未レビューだったんだ。
とっくに紹介してたと勘違いしてたw

とにかく一回目のサビ終わりの歪んだベースとギターメインの間奏がカッコいい。これこそバンドアパートの真髄。

これを盟友ストレイテナーがカバーした。

基本的には原曲に忠実ながら、要所でストレイテナーらしさを注入している。

ホリエアツシのボーカルも、なんかバンドアパートの曲にフィットするな。

途中であえて間を入れたりしてアクセント
つけるあたり、やっぱ巧者なアレンジだ。

[V.A/tribute. 収録]
原曲 -the band apart-

ストレイテナー ver.

きえないで/アイナ・ジ・エンド


飛ぶ鳥を落とす勢いのBiSHのセントチヒロ
・チッチとアイナ・ジ・エンドのソロシングル。

セントチヒロ・チッチの銀杏BOYZカバー
『夜王子と月の姫』は前にレビューしたけど、
今回はアイナ・ジ・エンドの方を推したい。
彼女が18才の高校生の時に、作詞作曲した曲。
歌声だけで魅了できる武器を持ちながら、
こんな曲も作れるのかと。

「アイドルの一員だろ?」
「素人時代に作った曲だろ?」
この曲をちゃんと聴いたら、そんなレッテル
すぐ吹き飛ぶ、素晴らしい一曲だと思う。

ダウナーな感じ漂うバラードなんだけど、
アイナ・ジ・エンドにはハマる。
そりゃ当人が作った曲だもんな。

歌詞はどこか十代を思わせるけど、かなり
大人びた表現をしている。
矛盾しているが、そう思った。
18才にして、いろいろ経験してるな。

プロデューサー亀田誠治も、この曲の
世界観を伝えやすくしている。

一番の盛り上がりをみせる大サビは、歌唱・
演奏共に、とても力強く見せ場をしっかり
演出している。

そしてこの大サビを一回だけにしたのも、
功を奏してるんじゃないかな。

当人がずっと温めてた曲が、こういう形で
陽の目を見るのは嬉しいだろな。

[Sg/夜王子と月の姫,きえないで 収録]

So Easy/Estelle feat.Luke James


すごく気になってたEstelleの新譜。

名曲『American Boy』をレビューした時
にも言ったが、今回リリースしたアルバムは
彼女の生まれとルーツミュージックとなっている《カリビアン》を一貫してテーマにした作品で、ものすごく楽しみだった。

そしてアルバム名が『Lovers Rock』
すごく良かった。

男性ボーカリストとのフューチャリング
が多く、内容も充実している。

そのリード曲が、今回紹介する一曲。

Luke Jamesというシンガーを迎えて、
まさにカリビアンなテイストに仕上がっている。

とは言え、これはエステルの作品。
一筋縄じゃいかない。

交互にパートを取り、アクセント付けるトコではしっかりハモる。

そしてエステルの真骨頂といえる、歌唱から自然な流れで入るラップパート。

この歌とラップの境界線をあやふやにする
手法は、最近のトレンドになりつつあるね。

エステルが先駆者なのかはわからないけど、スキルが無いと出来ないと思うから、
やっぱエステルは凄いね。

勝手に思う『Lovers』と名の付く音楽は、
BGM的に流して聴くとすごく良いと思ってるけど、このエステルのアルバムは曲がしっかり主張してくるから、聴き応えあるね。

[AL/Lovers Rock 収録]