自己満的音楽生活ノススメ

「今日の一曲」と題しまして、自分の好きな曲を勝手にレビューします。あまり批評はせず、好きなトコだけ語ります。

©️砂に消えた涙/矢沢永吉


往年の歌手が昔のマイナーな曲をカバーする時って、当人にとってそれがルーツミュージックだったりする傾向あると思う。

矢沢永吉がどうなのかは定かではないが、
この曲に少しでも影響されてきたのかなと思う。

今回は、そんな一曲を紹介したい。

この曲の原曲は弘田三枝子という歌唱力に
定評のあった歌手が64年に発表した一曲。

…と思っていた。

けど、調べると実は弘田三枝子がオリジナルではなく、元々はイタリアの歌手Minaという人の「Un buco nella sabbia」って曲だったらしい。
しかも直訳すると「砂に掘った穴」

オリジナルだと思ったらカバーだったって
よくあるね。

これがイタリアの歌と知って合点がいったことがある。前から違和感を持っていた歌詞だ。

あなたが私にくれた 愛の手紙 恋の日

それの一つ一つのものが 偽りのプレゼント

60年代の歌謡曲にしては、突っ込んだ歌詞だなぁと思っていた。

けどイタリア語歌詞を漣健児という作詞家が
翻訳したと知って納得。

矢沢永吉の話に戻ると、彼はロックミュージシャンだ。

けど激しい曲ばかり評されていたら、今の
地位は確立されていないと思う。

珠玉のバラードがあってこそ、初めてロックミュージシャンになれるんじゃないかなと思う。

そこがロックとパンクの違いかな。

とにかくこの曲を歌う矢沢永吉の優しい表情が大好きなんだな。

しっとりと丁寧に歌いあげている。

弘田三枝子バージョンをカバーしてるんだけど、リスペクトをすごく感じる。

隠れた名曲と言っていいと思う。

自分が調べた限りで、音源化はされていない。

[DVD/EIKICHI YAZAWA-VOICE-Acoustic Tour 2002 収録]
原曲 -Mina-

矢沢永吉 ver.