楽器をカバーする上で大事なのは、原曲への
リスペクトとセンス。これに尽きる。
これらは必ず両翼にならないといけないし、
片方だけだと、愛を感じられない。
メロコア3ピースバンド10-FEETも今のバンドシーンでは重鎮となり、独自のフェス「京都大作戦」も例年大成功している。
一見フザけた感じもあるけど、音楽のバックボーンは幅広く、それら培った音楽を自分らのバンドに落とし込んで表現している。
実際に多方面のジャンルのミュージシャンから好かれていて、2006年に現役ながらトリビュートアルバムが発売された。
『feat.』という形で、基本そのアーティストがメインなんだけど、どこかで10-FEETが関与してるのが面白い。
この曲は AL「4REST」最後を飾るミディアム・ナンバーのカバーで、原曲はアルペジオを用いた割と爽やかなロックチューン。
これをカバーしたtickというバンドは、正直知らなくて聴いたんだけど、ハッキリ言って最高だった。
カバーってのは、こうでなくちゃと。
現在では解散しているが、金沢のバンドで、
ブラックミュージックを主体にそこにジャズやソウル、はたまたレゲエの要素を盛り込んだような音楽を表現している。
2002年にメジャーデビューした翌年、創設者のMC-Reigo5が他界している。
このReigo5の存在がキッカケで、現在活躍するUVERworldのボーカルは音楽を始めたって逸話があるらしい。
『静かなる動』を身上として、癒し系ともなるミドルテンポなカバーにした。
それがとてもアーバンライクでカッコよく、
バンドのスキルとセンスを感じた。
ブルースハープも曲調にピッタリだ。
冒頭と最後のラップは10-FEETのTAKUMAみたいなんだけど、最初わからなかった。
tickに寄せてきたラップを披露している。
原曲は英語詞で、そこは忠実なんだけど、最後にtickの解釈で日本語詞が入っている。
そこがすごくツボだった。
やっぱ他ジャンルのカバーは最高だな!
[V.A/6-feat 収録]
原曲-10-FEET-