自己満的音楽生活ノススメ

「今日の一曲」と題しまして、自分の好きな曲を勝手にレビューします。あまり批評はせず、好きなトコだけ語ります。

二時間だけのバカンス/宇多田ヒカル feat.椎名林檎


自分自身、初めてちゃんと買った宇多田ヒカルのCD。素晴らしい作品だった。

メジャーシーンのアーティストの多くは、一度活動をストップしてしまうと、いざ復帰しても、休止前のような環境に戻れない節がある。それが産休や病気など、休止を余儀無くしなきゃいけない場合でも。

けど、宇多田ヒカルは役者が違った。
そんな次元のアーティストじゃなかった。
言い訳なく”歌”で復帰してきた。
配信曲を経つつ、最高のアルバムを引っ提げて舞い戻った。

好きな歌は以前からあったけど、前述した通り、CDを買う程ではなかった。
しかし今作品は、試聴して即買いだった。
休止した期間が全て必然だったような雰囲気を感じた。突き抜けた明るい曲もないし、歌い方も抑制された感じにも聞いて取れた。
それが自分にとっては、フィットしたのかもしれない。

アルバムを通して聴いていて、この曲が始まって、あぁ椎名林檎との曲かと思っていたら、途中のAh〜〜というハミングの部分のメロディーで、ゾクっと鳥肌が立った。

なんだ今のッ⁈

最後にまたその部分が出てきた。
マジか宇多田ヒカルッ‼︎
そのハミング部分は無くても曲は成立する素晴らしい曲なんだけど、それがある事で、この曲のテーマである「日常と非日常の危うい関係」を表現している。

2020年東京オリンピックのテーマ曲を誰かが歌うんなら、宇多田ヒカルに一票。
[AL/Fantôme 収録]