まず、フリッパーズギターは「パンク」だ。
音だけ聞いたら、むしろ真逆なオシャレサウンドだし、理解してもらえないかもしれない。
歪んだギターで、3コードで鳴らして、ひたすらガナる。それだけがパンクではないと思う。
”渋谷系”と表されるアーティストの筆頭だと思うフリッパーズギターは、まずシングルからデビューするのが通例だった89年当時、全編英語詞のアルバムでデビュー。意に沿わないインタビューは適当にこなす。TBSレコード大賞ニューアーティスト部門で表彰されたがリップシンク(口パク)を強要され、生放送でワザとオケと口をずらして歌ったりした。
そして1stALはバンドスタイル、2ndは小山田圭吾・小沢健二の2人体制、3rdは全編サンプリング。
パンクの本質である『反体制』『初期衝動』がしったり詰まっている。
この曲は2ndAL最後の曲で、別れをテーマにしている。その歌詞を辿りながら聴いてほしいと思う。
情緒的なメロディーに、別れの中に悲しさと強がりが垣間見えてくる。
特に印象に残った部分が、
分かり合えやしない ってことだけを
分かり合うのさ
他人と理解し合うってのは、なかなか難しいんだな〜〜
[AL/CAMERA TALK 収録]