自己満的音楽生活ノススメ

「今日の一曲」と題しまして、自分の好きな曲を勝手にレビューします。あまり批評はせず、好きなトコだけ語ります。

ガーデン/藤井風


藤井風なら完全に1stより2nd派。

この名盤でもミリオンセラーしないんだから、本当にCDに魅力が無くなってきてるんだろなとさえ思える。

当アルバムなら、どこ切り取っても名曲だと思えるのばっかなんだけど、やはり今回の一曲こそ素晴らしい楽曲だと断言できる。
実際にリリースから結構経ってから、
CMタイアップ付いたりしてる。
(何かの洗剤だったかな?)

藤井風の優しいハミングと、繊細な音の
オルガンのイントロでもう掴まされる。

そのオルガンが少しハネて歌唱が始まる。
ここまでのインタールードが完璧。

もうサビまで美メロの応酬。

歌詞のパーツが全て母音の「え」で終わっていて、それが全体のまとまりを演出している。
いろんな「え」の活用するなんて、他のアーティストでは聞いたことないな。

2回目のAメロあたりから、少し音程が上がっていく。
そこからどんどん感情を昂らせて歌い始める。

特に終盤のコーラスとシンセを前面に出してくるシーンは圧巻。
『静と動』のバランスが最高すぎる。

改めて素晴らしい楽曲だ。

[AL/LOVE ALL SERVE ALL 収録]

発光体/ゆらゆら帝国


「完全に出来上がったしまった」という
最高な理由で解散した、ゆらゆら帝国

そのベーシストだった亀山千代さんの
訃報が知らされた。

この人のベースはマジでカッコよかった。

なんかメロディーを付けたベースは、
「歌ってるようなベース」と表現されがちだけど、それとも違う。
本当の意味で曲の"ベース"になってると
思えるベースを弾く方だった。

それを堪能するのにピッタリな一曲を。

ドラム・ベース・ギターのスリーピース
やってるバンドの指針となるような音楽がある。

乾いたスネアの「タン‼︎」という音から
始まっていき、まずギターがグワんグワん叫びながら鳴る。

そこで一瞬ミュート(消音)入れてからの
歌い出しがカッコいい。♪搾っての所ね。

とは言え、やっぱこの曲のベースよ。
要所でウネるような音を披露してくる。
それが何よりも曲の雰囲気を最大限に出すためのベースラインだから、凄いベーシストだなって思える。
個人のエゴをあまり感じないんだ。

なのに後半のベースソロでは、ものすごい技術を披露してくる。

バンドマンとして、やっぱカッケーな。

[AL/1998-2004 収録]

2019年のガールズカラー/OCHA∞ME


前レビューのライブレポに出てきた
OCHA∞MEを取り上げたい。

・ban(vo)
・キムキム(vo,tb)
・つづみっこ(vo,ds)
・ナッチャン(vo,g)
・Nutty Nuts(vo,key)
・今泉K(b)
・スガナミユウ(g)

東京を拠点に活動する7人組。
Hazy Sour Cherryの、つづみっこもそうだし、全員が他のバンドなどをやりつつの活動みたいだ。
特にスガナミユウはLIVE HAUSの店長さんだ。

正に、下北沢を凝縮したようなバンド。

女性全員がボーカル担当ってのも良いね。

前述のライブでは、あえてこのバンドを
予習しないで行って、すごく印象に残ったのが今回の一曲は明確なテーマがある。

「私は私、瞳の色も肌の色も性別も関係ない、好きな服を着て自分だけの色を探そう」

これぞ下北沢イズムじゃん。
そのマインドを音楽で表現している。

OCHA∞MEのライブの中でも一番くらいのパーティーチューンだった今回の曲。

何よりも感じたのは『楽しさ』
それに尽きるかも。
演者がとにかく楽しそうだったんだ。

そりゃ初見のオレも楽しいさ。

見れて得したバンドだったな〜〜
今月配信された新曲も良き。

[e.p/2019年のガールズカラー 収録]

2024.4.6 Feel So Good at.郡山PEAK ACTION


今回はライブレポで。

いつか東京で見たいと思ってたバンド
Hazy Sour Cherryが、まさか郡山に来てくれるとは。

『おかちゃん』という人がオーガナイザーになって企画されたイベントで、
℃-want you!(Magic,Drums&Love)や、
HazyのボーカルTsuzumiがドラムスの
OCHA∞MEも来ててワクワクした。

んで念願のHazy Sour Cherryよ。

「可愛さ」と「カッコ良さ」を兼ね備えたバンドだと思ってたけど、いざライブだと「カッコ良さ」が前面に出るバンドだった。
正にロックバンドだったし、パンキッシュな一面もあった。

やっぱボーカルTsuzumiの声が好きなんだけど、ライブでの佇まいもカッケーなと思えた。

一番聴きたかったI Need Your Heartも
演ってくれたし。

I Need Your Heart

I Need Your Heart

  • Hazy Sour Cherry
  • ポップ
  • ¥204

その日のピークアクションは下北沢だった気がした。

あと、ライブ行くの久々だったけども
一人で居て「あぁ転換の時間イヤなぁ」
とか思えたのも久々だった。
でも転換時のDJの選曲良かったから、
全然大丈夫だったさ。

いつまでもあの感覚を忘れたくないな。
(一緒に行く友達いないだけ、、)

Winter Ocean/Rocket or Chiritori


時は1997年。
一人の女子高生が、自分で宅録して音源を作った。
それがRocket or Chiritoriだ。

多分オレと同年代ながら、当時の自分が
聴いたら「なんだこの下手っぴは?」で
終わってたと思う。

けど、今の自分には刺さった。

このローファイで不安定なリズムも全て
かすむ程に素晴らしいポップセンスを
感じるからだ。
チープさが、より光るモノを強調してる。

イムリーに『渋谷系』を体現する最期のアーティストだったのかもしれない。

低い音程から入ってから、もう一瞬で
「おっ」と思わせるメロを披露してくる。

サビあたりから高音になっていって、
Pa Pa Paの連呼になっていくんだけど、それが全く楽しげになっていない。
それが凄いなと思った。
そこに存在するのは緊張感なのか??

もう十分に魅力が伝わった後半に、まさかの展開を見せる。
その♪Pa Pa Paの前に新たな美メロを
新たに加えてくるんだ。

完全に油断してたわ。

もうすっかり虜になってた。

最高じゃん。
もうマインドはパンクよ。

当時は海外でも一部ファンがいたようで嬉しい。
この才能に今さらながら気付けてよかった。

洗練された音楽ばかりが良いわけじゃない。

どっちもあっていいんだよ。
その人のツボに刺されば。

[AL/TOKYO YOUNG WINNER 収録]

2U/David Guetta feat.Justin Bieber


とある店のBGMでふと流れてた有線。

「おっ‼︎これいいな」

普通なら歌詞を覚えてネット検索するんだけど、これは多分K-POPで英語詞だから歌詞が追えない。
そういう時は音を録ってメロディ検索。
一発でヒットした。凄い技術だな。

そしたらK-POPじゃなく、David Guettaという人の楽曲だった。

「へーー、歌上手いじゃん」

あぁ、ボーカルはフューチャリングか。
ん??Justin Bie、、ジャスティン・ビーバーか!

名前は知ってたけど歌は初めて聴いた。

「へーー、歌上手いじゃん」
その印象は変わらず。

David Guettaはパリ出身のDJで、
かなりセールスあるみたいだ。
じゃなきゃジャスティン・ビーバー
フューチャリングできないよな。

もう6年も前の曲らしく、もしかしたら
EDM全盛期だった頃かも。

ただゴリゴリのEDMじゃなくて、
しっかりメロを活かすアレンジだったから、なんか聴きやすかった。

浮遊感のあるトラックにボーカルが映える。

そこからトラックは徐々にギアを上げていく様相を見せるけど、ボーカルは反するように低い音程をなぞっていく。
それがカッコよかった。

歌詞の♪ When it comes to youの所。

このフレーズを音程変えながら繰り返し
活用するのが良き。
ここが一番気を使ってるというか丁寧さを感じる。

お騒がせキャラくらいにしか捉えてなかったジャスティン・ビーバーはやっぱ上手いんだなって思えた一曲。

[AL/7 収録]

AL)Your Favorite Things/柴田聡子


今回はアルバム単位でのレビューで。
それは現時点で2024年No.1アルバムと
出会えてしまったから。

それがシンガーソングライター柴田聡子の新譜だ。
正直、初めて知ったアーティストだった。

断言できるね。「逸材」だと。

東京藝術大学卒で、詩人としても評価されているらしい。
歌詞の言葉選びを見て、なるほどなって思える。

共同制作に岡田拓郎というギタリストを迎えての今作には衝撃を受けた。

全10曲で、どれも良い意味で掴み所がないメロディーなんだけど、しっかりと芯が通ってるんだな。

一見、単調な感じも受けるんだけど、
瞬間のメロの綺麗さと潔さにドキッとさせられたりするんだ。
とにかく引き出しが多い。

少しのルーズさとかもあって、R&Bに影響受けてるんだろうなってのが伝わってくる。
感性で自由にメロディーを乗せて歌ってるんだろなぁ。
ウィスパーな感じの歌声もそれに最高にマッチしているんだ。

当人はギターやってるみたいだけど、
音源ではボーカルのみに専念してるってのも良いね。
 
とにかく世界観に浸れる。

単曲でのレビューは今度やろう。

柴田聡子を知って改めて思ったのは、
『音楽好き』を実感するのって、好きな音楽聴いてる時より、自分がツボのアーティストを知れた時だと思う。
あの高揚感のために、音楽好きでいる。

とにかく今は柴田聡子の当CDを聴くのが楽しみなんだ。

5月にはLP盤もリリースされるみたい。

基本同じCDとレコードは持たないんだけど、これはしっかり予約した。

少しでも広まってほしい作品だ。